国債費とは何か
導入
国の予算を見ていると、国債費という大きな項目が出てきます。
名前だけを見ると、国債の残高そのものを示しているようにも感じます。
でも国債費は、国債残高ではありません。
一般会計の歳出に出てくる、国債の償還や利払いに関わる支出です。
この記事では、令和8年度予算の国債費を入口にして、利払費、債務償還費、国債整理基金特別会計への繰入れを分けて整理します。
最初に気になったこと
最初に気になったのは、「国債費」と「国債残高」が混ざりやすいことです。
国債残高は、過去に発行されてまだ残っている国債の額です。
国債費は、その国債に関して毎年度の一般会計から支出されるお金です。
さらに、国債費の中には利払費と債務償還費があります。
利払費は利子を払うためのお金です。
債務償還費は元本の償還に関わるお金です。
このお金は、一般会計から国債整理基金特別会計へ繰り入れられ、国債の償還や利払いに使われます。
まず確認する資料
今回確認したのは、財務省の「令和8年度予算フレーム」、「令和8年度一般会計歳入歳出概算」、「特別会計について(令和8年度予算)」です。
一般会計歳入歳出概算では、令和8年度予算の国の一般会計歳出として、国債費を確認できます。
令和8年度予算フレームでは、国債費のうち債務償還費と利払費を確認できます。
特別会計についての資料では、一般会計から特別会計への繰入額のうち、国債整理基金特別会計への繰入れを確認できます。
決算資料や国債費の推移資料は、実際の支払いや長期的な変化を見るための手がかりになります。
数字で見るポイント
財務省「令和8年度一般会計歳入歳出概算」によると、令和8年度予算の国の一般会計歳出総額は122兆3,092億円です。
同じ資料では、国債費は31兆2,758億円です。兆円で見ると、約31.3兆円です。
一般会計歳出総額に対する割合は、約25.6%です。ざっくり言えば、一般会計歳出の約4分の1です。
財務省「令和8年度予算フレーム」では、国債費31兆2,758億円のうち、債務償還費は17兆8,898億円、利払費は13兆371億円と示されています。
債務償還費は、交付国債分を除く数字です。
財務省「特別会計について(令和8年度予算)」では、令和8年度予算の一般会計から特別会計への繰入額は69.7兆円で、そのうち国債整理基金特別会計への繰入れは31.3兆円とされています。
ここで見ているのは、令和8年度予算、国の一般会計、国債費、元資料では単位は億円または兆円の数字です。
国債残高や国債発行予定額とは別の数字です。
仕組みを整理する
国債費は、過去に発行した国債に関わる支払いです。
大きく見ると、元本を返すための債務償還費と、利子を払うための利払費があります。
ただし、一般会計から直接すべての国債を管理しているわけではありません。
国債の償還や利払いは、国債整理基金特別会計を通じて行われます。
一般会計の国債費は、その特別会計への繰入れとして見える部分があります。
ここで気をつけたいのは、国債費が「新しく政策に使うお金」とは性格が違うことです。
社会保障や教育、防衛、公共事業のように、政策サービスへ直接向かう支出とは違い、国債費は過去の国債に関わる支払いです。
だからといって、国債費を無視できるわけではありません。
国債費が大きくなると、一般会計の中で他の支出に使える余地にも関係してきます。
比較
JM-027で見た国債は、国が資金を調達するために発行するものです。
国債費は、その発行された国債に関わる毎年度の支払いです。
つまり、国債は「借りる入口」、国債費は「返済や利払いの出口」と見ると整理しやすくなります。
JM-003の特別会計とつなげて見ると、国債整理基金特別会計の意味も見えてきます。
一般会計に国債費が出てきても、国債の償還や借換えの管理は特別会計側でも行われます。
一般会計だけを見ていると、国債費の背後にある特別会計の動きが見えにくくなります。
他の記事とのつながり
国債費を見たあとに気になるのは、国債残高がどれくらいあるのかです。
それは「国の借金」という言葉と関係します。
また、毎年度の歳入と歳出の差がどう国債発行につながるのかを見ると、財政赤字との違いも整理できます。
調べて分かったこと
国債費は、国債の残高そのものではありません。
令和8年度予算の国の一般会計では、国債費は31兆2,758億円です。
そのうち、債務償還費は17兆8,898億円、利払費は13兆371億円です。
一般会計歳出総額122兆3,092億円に対して、国債費は約25.6%を占めます。
また、国債の償還や利払いは国債整理基金特別会計とも関係します。
国債費は、政策分野に新しく使うお金ではなく、過去に発行した国債の元利払いに関わる支出として見る必要があると分かりました。
筆者の感想
国債費は、名前だけだと国債の総額のように見えてしまいます。
でも実際には、毎年度の一般会計歳出に出てくる支払いの項目です。
令和8年度予算では約31.3兆円で、一般会計歳出の約4分の1です。
この大きさを見ると、国債は発行した年度だけの話では終わらないことが分かります。
借りる入口を見るだけでなく、その後の利払いと償還まで追う必要があると感じました。
次に読む記事
国債費を見たあとは、国債残高や国の借金という言葉の範囲を確認すると、毎年度の支払いと残高の違いが整理しやすくなります。
財政赤字を見るときも、国債費と単年度の赤字を混同しないようにしたいです。


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